市場を動かすドルストレートの通貨ペア

FX市場では常に中心となる通貨がその都度変化するようになっています。たとえば今年の前半は明らかに円を主体として市場が形成される半年間でしたが、この5月末の米国FRBによる量的記入緩和の解除示唆から、市場の中心に躍り出たのがドルということになってきているのです。これによりドルストレートと呼ばれる、ドルと他通貨のペアの取引が非常に活性化することとなっています。

ユーロ円や、豪ドル円など、いわゆるクロス円と呼ばれる通貨ペアは、もともとのユーロドルなどとドル円両方の影響を受けることになり、必ずしもその動きを読み取ることが難しくなっているといえるのです。

したがって全体取引としてもドルストレート主体が市場を動かすようになってきており、取引ペアの中心もこうした通貨へとシフトすることが考えられるようになっている状況にあります。

昨年までは欧州危機の関係でユーロが市場の主役であった時期が長かったのですが、こうした市場のファンダメンタルズの状況が変化するたびにクローズアップされる通貨が変わっていくところにFXのある意味での面白さがあるといえます。

マーケットはこのように常に話題の中心となる通貨が変化しており、投資家としては注意深くそうした状況を見守っていくことが必要になってきているのです。

最近では量的金融緩和の終焉に絡んで、新興国から多くの余剰投資マネーが引き上げられようとしており、それに伴って新興国通貨安が非常に急激に進んでいます。

したがって、少し前であれば、高金利通貨ペアとしてスワップポイントを期待できた通貨の購入も、為替リスクのほうが大きくなり、スワップポイントとしてのうまみを享受できなくなっている状況にあるのです。

このように常に通貨ペアをとりまく環境は変化し、ひとときも同じ状態が続かないのがFXの世界ですから、こうした変化に敏感になることが利益を確保していく上でも非常に重要であるということができます。